happykobe2005-10-05

日本人が民族としていろいろ優秀なる素質を持っていることは説明するまでもありません。頭も良い、気力もある、いろいろの才能もある。仕事をさせればなかなかできる。思想でも学問でも、やらせれば大したものであります。それは今も変わりません。
日本人の生理機能というのはまた驚くべき才能がある。どこの国に行っても、日本人ほど外国の食べ物、飲み物を自由自在に消化してしまう民族はありません。朝鮮料理、ロシア料理、インド料理、ヨーロッパ料理はもちろんのこと、ウィスキーからブランデー、ラムからウォッカ、もう何から何まで飲んでしまう。どうも不思議な味覚やら胃腸を持っている。外国の民族はそんなによその国の民族の飲み物や食べ物をガブガブ口にしません。アメリカ人やイギリス人が、日本の刺身や沢庵や味噌汁を舌鼓を打ちながら食べ、日本酒を喜んで飲むなんてことは滅多にあり得ない。ところが日本は街を歩くともう世界中の食べ物・飲み物が陳列され、またかぶりついている。これは大変な、ある意味の能力であります。
それから頭脳もそうです。歴史的に見ても、仏教が渡来すれば仏教を究め、儒教が来れば儒教を究め、老荘思想が入ってくればそれに飛びつき、キリスト教がくればキリスト教になじみます。学問でも信仰でも芸術でも、それこそ酒でも料理でも何でも自由自在に取り入れる。もちろん食中(あた)りもあったでしょうが、しかしこの不思議な能力は謙虚に研究すべきであります。