happykobe2005-10-01

道とか教えとか真理というものは、非常に微妙なものです。それはその時、その場においては何のこともないようでも、ちょうど花の花粉とかあるいは種子などが、どうしていったいそういうことになるのか、ほとんど予測できないことと非常に似ております。日本の山中の花が太平洋を渡って、カナダの奥地に花を開くとか、根を下ろすようなものです。これは風の作用もあるでしょう。鳥の作用もあるでしょう。燕(つばめ)など渡り鳥の飛行距離は大変なものですから、道とか教えとか真理といったものもまた、思いがけない時に思いがけない所に根を下ろすというか、種子を蒔(ま)く。大変な時を隔てて、あるいはとんでもない所に、道の種子、教えの花、真理の実が生まれることに、しばしば感嘆されるのであります