2005-09-03 ■ 安岡正篤 権力や名誉等に執着したり動かされたりすることなく、しかもそれを否定せずに悠然として自然にまかせてゆく。時来れば悠然として去る。そして去るにも留まるにも少しも煩悩や欲望の跡がない。こういう事を出処進退と申すのであります。 天の如く空しく、神の如く無欲なところから出発して、衣食し、生活し、活動し、自然に地位につき、自然に富を得、自然に富を散じ、自然に地位を去る。