happykobe2005-11-04

万物の霊長たる人間には、いかなる霊妙な能力があるか測り知れないのであります。修養のしかたによっては、人間はいかなる能力があるかわからぬほど貴い。研究すればするほど、人間の美質は発見せられ能力が発揮せられるのである。学校の成績が三十点でも四十点でも、それで己(おれ)は駄目だと考えてはいけない。大いに有為有能の人材となる大理想を持ち大努力をせねばならぬ。
大努力をなすには、当然自ら苦しまねばならぬ。苦しんで開拓したものでなければ本物ではない。人並みの努力をしたのでは秀れた者にはなれない。秀れた者となるためには、人に数倍の努力と苦労をしなければならない。人の寝るところは半分にし、人の食うところは半分くらいにしても、努力するところは人の十倍も二十倍もやるだけの元気がなければなれぬ。二十歳前後や三十歳前後は、いくら力(つと)めても疲労などするものではない。心身ともに旺盛な時である。まかり間違って病気になったり死んだりすれば、その時は天命と諦(あきら)めるのである。