happykobe2005-09-26

国家内外の問題も、突き詰めてみると、結局、心である、つまり人であるということです。いろいろの座談会などで、地方の指導者たちがさまざまな質問をしてくるその最後は、要するに「人を求めておる」という一語に尽きる。今日の日本に何が欠けておるのかというと、資源でもない、経済力でも金融でもない、詰まるところ「人」である。人はどこにでも沢山おるわけですが、まさに「多くある人の中にも人ぞ無き」であります。然(しか)るべき所に、あらねばならぬ所に、あるべき人がないということであります。つまり、その地位にある人に心ができておらんということに帰する。このことは古今東西、もう言い古し、論じ尽くされてきておるのですから、結局、道は変わらん、真理は変わらんということで、人間は心を修めるよりほかにない。心を修めた人が、あるべき場所に座るというよりほかに、何もないといってよかろうと思うのであります。