happykobe2005-09-05

改めて自ら問おう。一体われらは何が出来るのか、何の役に立つかと。
ここにどれほど多くの人間が寄ったとて、その顔は悉くみな違う。天は人間に、その面の異るが如くそれぞれ独自の性質と才能とを賦与している。われ自らわれにかえって、われを究尽すれば、何人も必ず独得の生きる道を発見し、それによって人間の大道に参し、天人の都に到ることも出来る。
有為の青年のためにひそかに深く憂うることは、時勢の激変と刺戟のために、自分の境遇職分に落ちつくことが出来ないで、断えずそわそわして、何か人目につくような活動をしないでは気が済まぬように見えることである。
人間は何をしてもよろしい。ただこれが俺の仕事だということをやれというのである。陸游の詩句に曰く
 人生衰老し易し
 君等怱々たるなかれ(あわただしく人生を過すな)