鶏頭となるも牛尾となる勿れ、という言葉がありますが、大会社の支配人より豆腐屋でもいい、独立したいという考えの方が強いのであります。小さくてもよいから自由な立場に立ってゆくことに一つの憧れをもっているのであります。だから、なるべく個々の創意を活かして、おのおのに感激を起こさしめるような体制にもってゆく方が能率があがるのであります。ところが、大企業でありますと、そういう面が抑圧され、多くの人と同じ立場に立って仕事をしなければならなくなるので、面白味が湧かず、勉強もしなくなり、ここにお互いに責任を転嫁し合うことになって能率が非常に低下する傾向があります。