始めて学びて己を行うには、金玉のごとくすべし、微塵の汚れを受けずしてまさに是なり。その徳を成すに及びては、受くるところあるも、また害せざるところのものもあり。しからざれば容るるなし。(宋名臣言行録)


人がはじめて学問をこころざし、自己修養につとめるにあたっては、金や玉のようでなければならぬ。微細なホコリひとつ受けつけぬほどにピカピカにみがきあげることだ。徳を身につけたあとでは、少々の汚れをかぶろうとも、人間はそこなわれることはないし、また、汚れをまったく受けつけぬようでは、かえって器量を問われる。(丹羽準兵)